こんにちは。横浜市で猫専門のペットシッターをしている西谷「ねこのお世話屋」です。
シッターは開業して7年目となり、いろいろな猫ちゃんの飼い主さんとお話しする機会があります。
その中でお世話に関する悩みをお聞きすることがあるのですが
「トイレについて」の悩みが非常に多いです。
正確にデータを取っているわけではありませんが、おそらく猫ちゃんの飼い主さんのお悩みナンバーワンなのではないかと感じています。
5匹の猫の飼い主でもあり、累計1800匹以上の猫ちゃんのシッティングした経験を元に
「おうちの猫ちゃんにとって最適なトイレスタイルの見つけ方」をご説明いたいます。
この記事の中で「トイレスタイル」という言葉を使っています。猫トイレ×猫砂の組み合わせと適当な所へ設置して使用することを指しています。
長くなりますが、ぜひとも最後まで読んでいただけると嬉しいです。
目次
1.どうして猫ちゃんのトイレの悩みを解決しなくてはいけないのか?
①「病気の予防」のため
猫ちゃんの飼い主さんであれば、猫ちゃんの疾患で多いものとして慢性腎不全があるのはご存じの方が多いと思います。
ちなみに慢性腎不全は腎臓に関する病気の総称のようなものです。慢性腎不全と呼ばれるものの中に、実際にはいろいろな疾病名があります。
(シッター自身は動物医療の従事者ではないので、詳しいことは控えます。)
ここでお伝えしたいのは慢性腎不全は、猫ちゃんに多い病気で、寿命を左右する恐ろしい病気だということです。
実際には100%完全に予防することは不可能に近いですが、「ならずに済むように」出来るだけ予防をしておきたいもの。
その為に、オシッコを我慢しないで排泄してもらうことが大切です。
その方法として、トイレのお悩みを解決する必要があるわけですね。
②飼い主さんの心の安定を得るため
おうちのねこちゃんが
・思ったようにトイレを使ってくれない
(または、今のトイレ環境が気に入っているかわからない)
・トイレ以外のところで排泄してしまう
というのが、2大トイレ悩みのように感じています。
それから、このお悩みを抱えている飼い主さんとお話ししていて思うのは
おうちの猫ちゃん想いの方が多く、またとてもデリケートな方が多いということです。
そして飼い主さんの気持ちがねこちゃんにも移って、ねこちゃんもデリケートになることによって、より悩みがつきないという負のループになっています。
あくまでシッターの感じていることなので、実際がそうであるかはわかりません。
だた、少しでもねこちゃんのトイレに関する悩みが解決できると、飼い主さんの心が安定して、もっと心穏やかに猫ちゃんに接することができるようになり、さらに関係性が良くなる気がしています。
2.猫ちゃんの生態から見る理想の猫トイレの設置場所
皆さんは、お外で暮らしている猫ちゃんがどのように排泄をしているかご存知でしょうか?
これは家猫の先祖であると言われているリビアヤマネコの生態と似ているのですが
①土のにおいをかぎ
②土を掘り
③排泄し
④排泄したところを土で埋める
という行程があります。
まず、土のにおいをかぐのは、天敵や他の猫のテリトリーでないかの確認のためです。
土を掘って排泄し、その場所を土で埋めるのは、自分のにおいを隠し、天敵や他の猫に自分の存在を隠すためです。
まずは猫ちゃんの生態として知っておいてください。
この生態から導かれる猫ちゃんにとっての理想のトイレの設置場所は以下のとおりです。
◆人の出入りの少ないところ
◆猫ちゃんが普段が過ごしている場所から離れすぎていないところ
◆ごはんをあげている場所と離れているところ
◆騒々しくないところ
以上の条件に当てはまる場所を探して設置しましょう。
それから設置をする「位置」も大切ですが、トイレの片づけをしやすいところであることも大切です。
ちなみにシッターの家では、猫用の部屋を作って、そこに集約しておいてあります。
猫用の部屋なら、人間の出入りも少ないです。
ごはんは台所であげるようにしているので、トイレがごはん場所と近い、というようなこともありません。
シッティングで伺うお家の猫ちゃんのおトイレとして多い場所は
◆キッチン
◆リビング
◆人間のトイレ
◆洗面所
などがあります。
3.猫ちゃんの生態から見る理想のトイレの大きさ
皆さんはよく猫ちゃんのトイレの理想の大きさを示す目安として
体長×1.5倍
という言葉をご存じでしょうか?
おそらくネット検索しても、猫ちゃんの飼養に関する書籍でも見かける言葉だと思います。
それでは、体長はどこから、どこまでの長さを指しているかご存じでしょうか?
専門的には「胸骨端より坐骨端までの直線距離」と定義されています。
難しいですので、だいたいは肩から尻尾を除いた胴体の直線距離だと思ってください。
胴体の長さ×1.5倍が理想的な大きさということですね。
どうして胴体の長さ×1.5倍の大きさが必要かというと
猫ちゃんは排泄している時に、体が何かに触れることを嫌う
からです。
野生であれば、砂地や土にするので何かが触れることはありませんよね?
それを実現するためにある程度の大きさが必要なわけです。
以前は、ノルウェージャンフォレストキャットやメインクーンなどの猫種によっては、市販されている猫トイレだと小さいという場合もありますが、今は猫専門の獣医師さんが監修している大型のトイレもあるので便利です。
ただ、この理想の大きさは、あくまで理想であって、猫ちゃんの性格によっては小さめのものでも大丈夫な子もいますし、逆にもっと大きくないと気に入らない子もいます。
あくまで目安として覚えていてください。
ちなみにシッターの家の猫トイレは、この理想の大きさより小さめのものもありますし、大きめのものもあります。
4.猫ちゃんの生態から見る理想のトイレの数
ここでも皆さんにお伺いします。
よく理想のトイレの数として
頭数+1
というのをご存じでしょうか?
おそらく聞かれたことのある方が多いと思います。
例えば2匹の猫ちゃんがいるなら、トイレは2+1=3で、3つあるといいということです。
10匹だと、11個トイレがあればいいということですね。
ただ、それだとちょっと少ないような気がしませんか?
単純に(トイレの個数)÷(猫ちゃんの頭数)で計算すると
2匹の場合は 3÷2=1.5
→1匹あたり1.5個
10匹の場合は 11÷10=1.1
→1匹あたり1.1個
となります。
ちょっとバランスに違いがありますね。
なので、このよく言われている理想の数の計算式ですが、あくまで目安だということです。
5匹の猫の飼い主でもあり、沢山の猫ちゃんのトイレを見てきたシッターとしては
◆ご家庭の状況
トイレの片づけが出来る人数、や在宅の時間が短い長い
◆猫ちゃんの性格など
デリケートでトイレが汚いと使わない、逆にずぼらで気にしない
同居猫と仲が良い、悪い
を考慮して個別に計算する必要があると考えています。
なので、2匹のケースですと
もし、トイレを片付けられる人が少なく留守がちで、猫ちゃんも極端の綺麗好きで
一度でも用を足されたトイレを使わないタイプであったら
5個くらい用意したほうがいいかもしれません。
逆に、トイレを片付ける人は少ないけど在宅が長く、猫ちゃんもそれほど
トイレの綺麗さにこだわらないタイプであったら
2個もしくは1個でも十分かもしれません。
ちなみにシッティングで伺うお家でも猫トイレの個数はさまざまです。
4匹に対し、2個。4匹に対し、3個。
1匹に対し、1個。1匹に対し、3個。
など、本当ににさまざまです。
ですので「頭数+1」だけが正解だと思わないでくださいね。
5.実体験からの猫トイレの種類と特徴
それでは、猫用トイレの種類とその特徴をご説明いたします。
ここではシッターが自宅やお客様宅で使用経験のあるものだけに限らせていただきます。
①システムトイレ(蓋なし)
下にトレーがついた2層式のトイレです。
トレーに専用のトイレシートを使用することで、長く清潔な状態が保てます。
シートを敷かずにオシッコをトレーに溜めることで量や色で健康観察もできます。
シッターの家でも使っていますし、シッティングで伺うお家でも多く使われています。
◆良い点
・砂やシートの組み合わせで清潔な状態が保ちやすい
・シートを敷かずにオシッコをトレーに溜めると量や色で健康観察が出来る
◆いまいちな点
・専用の砂が大きな粒なので、脚に触れる感覚が猫ちゃんが気に入らないケースも
・上段の溝に砂がつまりやすい
・上記の理由で、丸洗いが面倒くさい
・専用のシートや砂が比較的高価
②システムトイレ(蓋つき)
①で紹介したトイレにドーム型の蓋がついているタイプです。
蓋なしのオープンタイプと同じような特徴がある他に、蓋つき独特の特徴もあります。
◆良い点
・囲われているので、砂が飛び散りにくい
・囲われていることで安心して用を足せる猫ちゃんには向いている
◆いまいちな点
・囲われている分匂いがこもりやすい
・匂いが外に出にくい分、用を足していることに気づきにくい
・入口が狭いので掃除がしにくい(いちいち蓋を外すのが少し手間)
・体が大きめの猫ちゃんには窮屈に感じる
◎蓋なし、蓋つきともに、お留守が多いお家でよく使われる傾向があると実感しています。
③箱型トイレ
一番オーソドックスな猫トイレです。
形状も四角・オーバル・丸など様々ですし、大きさも豊富なのが特徴です。
このタイプのトイレは我が家でも使用していますし、お客様宅でも多く使用されています。
◆良い点
・色・形状・大きさが豊富なので好みのものを選びやすい
・部品が少ないので丸洗いしやすい
・いろいろなタイプの猫砂との相性が良いので、組み合わせで猫ちゃん好みに出来る
◆いまいちな点
・汚れやすいので、比較的頻繁に丸洗いが必要
・浅いタイプだと砂が飛び散りやすい
④上から入る猫トイレ
深型で上に入口付きの蓋がついているタイプで、猫砂が飛び散りにくいのが特徴です。
シッターの家では利用していませんが、お客様宅で使用されています。
◆良い点
・特徴のとおり、砂が飛び散りにくい
・蓋もあるので匂いがもれにくい
・いろいろなタイプの猫砂と相性が良い
◆いまいちな点
・大型の猫ちゃんには窮屈に感じるかも
・丸洗いできるが、大きいので洗いづらい
・ドーム型のトイレ同様、匂いがこもるので排泄に気づきにくい
それから、これは実体験でなはく
、あくまで想像ですが、入り口が高いので
足腰の弱くなってくる高齢猫ちゃんには向かないかもしれません。
⑤全自動トイレ
猫ちゃんが用を足すと自動で片付けてくれるのが特徴です。
これはシッティングで伺ったお家での利用経験があります。
◆良い点
・全自動なので、排泄のたびに片付ける必要がない
・排泄物はトレーに集約されるので、捨てるのが簡単
◆いまいちな点
・高価
・スペースを取られる
・電気代もかかる
それから、これもあくまで想像ですが、停電などした場合には機能しないので
停電対策も必要になると思います。
モーター音がするので、怖がりな猫ちゃんは中に入らないかもしれません。
ただ、おおらかな猫ちゃんを多頭飼いしているお家ですと、このトイレ一つ用意するだけで済むので便利かもしれませんね。
6.実体験からの猫砂の種類と特徴
それでは、猫砂の種類とその特徴をご説明いたします。
ここでもシッターが自宅やお客様宅で使用経験のあるものだけに限らせていただきます。
①システムトイレ用砂
二層式のシステムトイレ専用の猫砂です。
オシッコでは固まりません。人間のトイレには流せないタイプです。
ウンチに砂がついて取れない場合は、トイレに流さずペット排泄物用の処理袋に入れて処分しなくてはいけません。
砂の粒は大き目のものが多いですが、様々な大きさ、素材のものがあります。
シッターの家でも使用したことがありますし、お客様宅でもよく使われています。
◆良い点
・専用の猫トイレとシートと組み合わせるで消臭効果が高い。
・砂の粒が大きいので、こぼれても片付けやすい
◆いまいちな点
・比較的高価
・砂の粒が大きいので、苦手に感じる猫ちゃんもいる
・システムトイレ以外では使えない
留守が多く、こまめにトイレ掃除が出来ないお家で利用されることが多いです。
②紙砂
パルプで出来ている猫砂です。
オシッコで固まります。人間のトイレにも流せます。
市販されている猫砂で一番軽いのではないでしょうか。
我が家でも使用したことがあります。お客様宅での使用もあります。
◆良い点
・軽いので持ち運びしやすい
・比較的安価なものが多い
・オシッコで固まるので、その大きさで尿の量を観察しやすい
・粒が大きいのでシステムトイレでも使える
◆いまいちな点
・軽いので飛び散りやすい
・消臭効果は他の猫砂に比べるといまいちに感じる
個人的には、システムトイレも、箱型トイレもある場合にはどちらでも使えるので便利だと思います。
軽くて扱いやすいので、力がない女性や、お子さんがお手伝いするときにもいいかもしれませんね。
③木製砂(ひのきなど)
これもオシッコで固まります。紙砂と同じく、人間のトイレに流せるので特徴はほぼ同じです。
ただ、重さがあります。
これも実際に使用したことがあります。
◆良い点
・比較的安価なものが多い
・オシッコで固まるので、その大きさで尿の量を観察しやすい
・粒が大きいのでシステムトイレでも使える
◆いまいちな点
・木の香りが少し気になる
・重いので扱いにくく感じる
・飛び散りやすい
木の香りが気にならなければ、使い勝手はいいほうかもしれません。
④おから砂
③でご紹介した木の砂に似ているので、特徴もほぼ同じ印象です。
オシッコで固まり、人間のトイレにも流せます。
使用経験あります。ただあまりお客様宅では使われていません。
◆良い点
・比較的安価なものが多い
・オシッコで固まるので、その大きさで尿の量を観察しやすい
・粒が大きいのでシステムトイレでも使える
◆いまいちな点
・おから独特の匂いが気になる
・固まるタイプなのに、崩れやすく、ゴミが散らばりやすい
我が家の猫達にはいませんでしたが、おからの砂を猫ちゃんもいるそうなので
気をつけたほうがいいかもしれません。
⑤木質ペレット
③で紹介した木製砂とは違います。元々は暖炉の燃料だったみたいです。
木製砂とは逆で、オシッコで砂がばらけます。システムトイレで使用すると
木くずがトレーに落ちることで清潔が保てます。
ウンチに砂がついても、人間のトイレに流せます。
シッターの家で現在進行形で、使用しています。
◆良い点
・かなり安価
・システムトイレとの相性よい
◆いまいちな点
・とにかく重いので持ち運びにくい
・木くずになるので飛び散りやすい
大きな米袋で販売されいていることが多いのですが、本当に重いです。
女性が持って歩くのは難しいです。男性にお願いしたほうがいいでしょう。
ただし、安価なので、シッターの家のような多頭飼いのご家庭には掲載的に使えるというメリットはあります。
⑥鉱物系砂
猫砂として、昔からポピュラーなタイプです。
自然の土や、砂で排泄している感覚を再現できています。
オシッコは固まりますが、人間のトイレには流せません。
◆良い点
・価格は安価
・消臭効果もある
・自然の土や、砂で排泄している感覚が再現できているので、人気が高い
◆いまいちな点
・砂粒が小さいので、すごく飛び散る(粉塵のような粉も舞いやすい)
・持ち運びできないほどではないが、重い
・システムトイレでは使用できない
我が家では実験的に使ったのですが、5匹全員が気に入ってます。
猫ちゃん目線で一番気に入るタイプだと思います。
ただ、原料のベントナイトが健康面で心配という声もありますし、環境面も気をつけたいという方には不向きかもしれません。
⑦<番外編>
シッターが実際に使用したことがない砂についてです。
◎シリカゲル
使用しているお家の方に聞いてみましたが、消臭効果がすごくいいみたいです。
名前の通りシリカゲルですので、鉱物系同様、環境面に配慮している方には向かないかもしれません。
今回ご紹介した砂以外にも、洗って繰り返し使えるサスティナブルなものもあるようです。
7.猫用品でなくても代用は出来る
猫トイレと猫砂について、その特徴を実体験をもとにご紹介しましたが、
実は猫専用のトイレや砂でなくても代用できます。
新しいトイレ環境を整えたい時に、心配なのは
「せっかく用意したのに、気に入ってもらえない。使ってくれない。」
だと思います。
猫用品は、それ以外の用途がないので、気に入ってもらえない時はごみになってしまうのが悩みですよね?
いくつか例をご紹介しますので、参考になればうれしいです。
①衣装ケース
箱型トイレとして代用ができます。
市販されている猫トイレでは、大きさが十分ではない場合にはホームセンターなどで売っている衣装ケースなどで適当なサイズを選んでみましょう。
②プラ舟
これも箱型トイレとして使えます。
コンクリートを練るために使う容器です。これもホームセンターで販売されています。
衣装ケースより大きいですし、深さもあるので、大きさにこだわる猫ちゃんにはいいかもしれませんね。
③段ボール
これも箱型トイレとして使えます。
ただ、オシッコが染みるので、ビニールでカバーして使う必要があります。
簡易的にトイレを増やしたい時などは、使い終わったらたためるので便利です。
気をつけたいのは、一度猫ちゃんが段ボールをトイレと認識してしまうと、空き段ボールに排泄するようになるかもしれないことです。
④トイレシート
ペット用のトイレシートのことです。わんちゃんの排泄用というイメージがありますが、好みの差はありますが猫ちゃんでも排泄に使ってくれることがあります。
(我が家の猫は全員ではないですがオシッコします)
トイレシートだと、オシッコの色や量がわかるので、健康観察しやすいというメリットがあります。
⑤新聞紙・チラシ
猫砂の代わりになります。
シュレッダーしたり、細かくちぎったりして敷き詰めます。災害時などの緊急用トイレをして使うのに便利です。
オシッコがすぐに染みず、脚ではねることが多いのがデメリットでしょう。
個人的にはトイレシートを敷いたところに、重ねたほうがいいと思います。
いくつか、代用できるものを紹介しました。他にもいろいろ代用できるものがあります。知っていれば、不測の事態に対応もできますし、おうちの猫ちゃん好みのトイレ探しの一助になるかもしれません。
8.理想のトイレスタイルを作るために考えること4つのステップ
いままで、生態から理想のトイレの設置場所や数、猫トイレ、砂の種類やその特徴をご紹介しました。
ここまでで、おうちの猫ちゃんの理想のトイレスタイルはイメージできたでしょうか?
出来た方もいらっしゃるでしょう。
でも、まだ自分はまだイメージできないな、という方のために具体的なステップをご案内します。
①ご家族がどれくらいの時間、猫ちゃんのトイレの片付けにかけられるかを把握する
おひとり暮らしの方は、ご自身が1日に何分くらいトイレ掃除に時間を使えるかを考えましょう。
例えば
朝晩少しの時間だけ。
自分は朝晩しかできないけど、日中は子供が片付けできる。
1日中こまめに掃除することができる。
などです。
もし時間がなければ、片付けの手間が少なくて済むシステムトイレがいいかもしれません。
逆に時間があれば、箱型トイレでもいいでしょう。
②住宅環境を把握する
猫ちゃんのトイレを置く場所としてふさわしい場所を把握する、という意味です。
2.猫ちゃんの生態から見る理想の猫トイレの設置場所
で紹介した条件にあてはまる場所はどこかを確認しましょう。
復習になりますが、以下のとおりです。
◆人の出入りの少ないところ
◆猫ちゃんが普段が過ごしている場所から離れすぎていないところ
◆ごはんをあげている場所と離れているところ
◆騒々しくないところ
出来れば1か所でなく、複数見つけましょう。もし、気に入らない場合に移動することが可能だからです。
③それぞれの猫ちゃんの性格と関係性を把握する
1匹飼いの場合は性格だけ把握してください。
・神経質で綺麗好き
・おおらかで細かいことは気にしない
・おおらかだけど、トイレは綺麗じゃないと使いたがらない
など
<多頭飼いの場合>
・同居猫全員仲がいい
・特定の猫ちゃんとは仲がいいが、他の猫ちゃんとはよくケンカする
・他の猫ちゃんとは全然仲良くできない
など
もし、1匹飼いでおおらかな性格の猫ちゃんの場合は、トイレの形状や砂の種類などこだわる必要がないかもしれません。
同じ1匹飼いでも神経質でこだわりの強い猫ちゃんの場合は、形状、砂の種類もそうですが、トイレの数も多めに用意してあげたほうがいいかもしれません。
また、多頭飼いの場合には、性格に合わせて猫ちゃんたちの関係性によって用意するトイレの数や場所が変わります。
例えば、仲の良い猫ちゃん同士なら同じトイレを使うこともあるので多めに用意しなくてもいいかもしれません。
仲の悪い猫ちゃんたちだと、別の猫ちゃんが使ったトイレを使いたがらないことがあるので、多めに用意したほうがいいかもしれません。
④トイレ用品に使えるお金を把握する
1か月にどれだけの金額をトイレ用品に使えるかを確認しましょう。
今現在売られている猫トイレ用品は種類も沢山あり、その価格も安価なものから、高価なものまで幅が広いです。
たまたま使った猫砂を気に入ってくれたとしても、それが高価で続けられないと意味がありません。
あらかじめ予算を決めておき、その中で使えそうなもので合うものを探しましょう。
④何を大切にするか優先順位をつける
例えば
・掃除のラクさ
・価格
・環境に配慮されている商品
・猫ちゃんの使い心地
など、他にもいろいろあると思いますが、自分なりの優先順位をつけておきましょう。
今までシッター自身、可能な限り猫トイレも猫砂も試せるものは試してみました。
でも正直、上記の全てを満たしてくれる猫トイレと猫砂の組み合わせはありません。
価格を優先して、木質ペレットの砂にすれば、飛び散りが激しく掃除の手間が増えます。
猫の使い心地を優先して、鉱物系の砂にすれば、買い物で重い思いをします。
掃除のラクさを優先して全自動トイレを購入すれば、価格は高いし、ずっと電気代もかかります。
片付けやすさを優先して置いたトイレの場所が、猫ちゃんがよく居る場所から遠くて行きづらければ、排泄を我慢してしまうかもしれません。
何かを優先すれば、何かに目をつぶらないと、継続して使っていけるトイレスタイルは見つかりません。
ですので、あらかじめ何を優先するか順位をつけた上で、おうちの猫ちゃんに合うものを探していきましょう。
9.理想のトイレスタイルを作るために気をつけること
4つのステップで、おうちの猫ちゃんに合ったトイレスタイルを見つけれたかと思いますが、注意点がいくつかあります。
①そもそもトイレの悩みがないのなら、新しくする必要はない
もしも今使っているトイレ・場所で問題がないのなら、あえて新しいタイプに変える必要はありません。
時々、お友達が薦める猫トイレや猫砂が良いものだと信じて、マネしてしまう方がいらっしゃいます。
たしかに、良いものなのだと思うのですが、
薦めた方の猫ちゃんにとって
良いものであって、皆さんの猫ちゃんにとって良いかどうかは別問題です。
もちろん、薦められたものが合えばいいですが、そうでないと、ねこちゃんにとってストレスになってしまいます。
猫ちゃんにとって、トイレや砂が変わることは、環境が変わることと同じです。
環境の変化が苦手なので、問題がないのなら変えないでください。
②新しくするなら、少しずつ
思うようにトイレを使ってくれない、などの理由で今のトイレから新しいトイレに変えたい、という場合には
いきなり新しいものだけにして、古いものを撤収したりせず、併用しながら移行していく。
トイレそのものは変えないけど、場所を変えたい時には、新しい場所に置いたりせず、徐々に移動する。
砂だけ変えたい場合は、全部を新しい砂に変えたりせず、新しい砂に、古い砂を混ぜて様子を見ながら変えていく。
など、すべてをいきなり変えるのではなく、徐々に段階を踏んで変えていきましょう。
やはり、①でもお伝えした通り、環境の変化が苦手な猫ちゃんの為にも大切なことです。
③1家に複数のトイレスタイルでもいい
これは特に多頭飼いの場合には、猫ちゃんの好みや個性に合わせて、いろいろなタイプのトイレがあってもいいです。
シッターの家では5匹の猫に対して、現在以下のトイレを使っています。
・箱型トイレ×鉱物系の砂 2個
・システムトイレ×木質ペレット 2個
・プラスチックトレー×トイレシート 2個
全員鉱物系の猫砂が大好きなので、全部それにしてもいいのかもしれませんが、今まで使っていて馴染みのある木質ペレットも必要です。
また、トイレシートはオシッコの色や量を観察したいのと、万一の災害時の避難グッズにしたいので使っています。
もちろん、その分準備するグッズが増えてしまうデメリットはあります。
ただ、5匹の猫たちが快適にトイレを使ってくれることを第一優先に、3つのタイプのトイレを用意しています。
ですので、猫ちゃんの好みに合わせて、複数のトイレスタイルでもいいと思います。
もしすべての猫ちゃんが同じトイレが好きだというなら一つの種類でもかまいません。
そのあたりは、飼い主さんがよく観察して選びましょう。
以上が、シッターが提案する「最適なトイレスタイル」の選び方です。
長くなりましたが、最後までお読みくださりありがとうございます。
少しでも皆さんのお悩みの解決の手助けになっていたら幸いです。
もし、何かご不明な点、質問などありましたら、LINE公式アカウント(リンクあり)から遠慮なくお問合せください。
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